知的障害と裁き――ドキュメント 千葉東金事件本ダウンロードepub

知的障害と裁き――ドキュメント 千葉東金事件

strong>本, 佐藤 幹夫

知的障害と裁き――ドキュメント 千葉東金事件本ダウンロードepub
によって 佐藤 幹夫
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内容紹介 2008年9月、東金市の住宅街で女児の遺体が発見された。逮捕された青年には、軽度の知的障害が。取り調べから起訴、精神鑑定、公判前整理手続、最高裁に至る公判で何が問題となり、何が争われたか。無罪主張の撤回と主任弁護人の辞任をもたらした弁護団とのコミュニケーションの困難など、新たな難問を浮彫りにするノンフィクション。 内容(「BOOK」データベースより) 2008年9月、東金市の住宅街で女児の遺体が発見される。逮捕された青年には、軽度の知的障害があった。取り調べ、起訴、精神鑑定、公判前整理手続、一審から最高裁に至る一連の司法手続きで、いかなる事態が起こり、何が争われたか。無罪主張の撤回と主任弁護士の辞任をもたらした弁護団との「コミュニケーション」の困難。裁かれることにおける被告Kの当事者としての意思決定、その「自由」と「責任」に起因する根本的な矛盾とジレンマ…。いま、刑事司法と障害者福祉が向き合わねばならない新たな難問が浮き彫りにされる。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 佐藤/幹夫 1953年生まれ。フリージャーナリスト。批評誌『飢餓陣営』主宰。更生保護法人同歩会・評議員。自立支援センターふるさとの会・相談室顧問。更生施設「かりいほ」人材育成研修会研究委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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2008年、千葉県東金市住宅街の路上で、5歳の女の子の全裸死体が発見され、近所に住む21歳の、知的障がいのある男Kが逮捕される。彼はやがて犯行を自供するが、彼を犯人とするには、指紋の不一致、犯行の物理的な実行可能性、被疑者の特性に関わっての供述の曖昧さ等、いくつも不自然な点があった。以上のようなことから、弁護人は、Kは事件と無関係と判断し、冤罪を主張する記者会見を開く。長く精神医療や障がい者と関わり、「自閉症裁判」等を著している著者は、弁護人の主張に沿って記事を発表し始める。ところが、3か月後弁護人は明確な理由を公表せず突如辞任、後任の弁護人は無実を撤回し、訴訟能力や責任能力の欠如を軸に弁護を構成する。この予想外の展開に、著者は「一人、完全にはしごを外された形に」なってしまい、元弁護人に真意を問うが、取材に応じてもらえない。結局Kは、検察の懲役20年の求刑に対し、懲役15年が言い渡される。本書で著者は、Kが有罪か無罪かを検証しているのではない。本書は、犯人に仕立て上げられた知的障がい者という想定で事件を追っていた最中、事件が思わぬ展開を見せ、そのため戸惑い、苦しみながらも、そこから見えてきた「知的障害者と裁き」の問題についての、著者の考察の記録である。知的障がい者は、計算能力、言語能力等の発達が平均よりも遅い。これらは測定可能で、数値で表せる能力である。しかし、例えば自尊心のように、容易には数値化できない「心」に関する面はどうだろう。考えてみると、自尊心や恋愛感情が、計算能力等と同じ速度で、つまり「ゆっくり」発達するとは限らない。しかし私たちは、少なくとも私は、こうした感情については深く考えていなかったし、当然発達が平均より遅いだろうと自動的に想定していた。無実を訴えた最初の弁護人は、事件の社会的意義を考え、Kの障がいについて社会に理解を求める立場で論を構成し、Kが公判で「私は知的障がい者です。難しいことはわかりません」と話す練習までいっしょにしていた。しかしKは結局この言葉は言わなかった。忘れてしまったのかもしれない。或いは、この言葉を述べることを、Kのプライドが許さなかったかもしれない。それはわからないのだ。知的障がいを持つKには、自分の行動の動機を整然と述べることは期待できないからだ。公判でKはしばしば、「わかりますか」と問われる。例えば「黙秘」については、「わかりません」とはっきり答えている。しかしKは「少しわかります」という答えを多用している。その後のKの証言を読むと、わかっていないことがわかることが多い。「少ししわかります」、この答えから私たちは何を考えなければいけないのか。そもそも「わかりますか」と頻繁に問われるとき、Kの心で何が起こっているのか。本書はこうした重要なことについての、問題提起の書である。多くの人に読んでほしい。「司法が凶器に変わるとき」(三宅勝久)との併読をおすすめする。同じ事件のルポだが、こちらはタイトルからわかるように、Kは事件と無関係とする視点から書かれている。公判でのKの証言がそのまま載っているので、大変参考になる。

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